プロ野球界隈でなんか話題になってた。まぁ、声出し応援がやっと解禁されたしなー。個人的には好きにすりゃいいと思うだけど、どうにも批判してる側の論調が引っかかるわけですよ。選手へのリスペクトが足りないって、何?
まず日本プロ野球という球技において、選手が対戦相手をリスペクトするのは当然なわけですよ。だから、ベンチで選手が「あと一球!」とかコールし始めたら、そりゃ批判されても仕方ないです。10年前ぐらいに阪神の選手がホームラン打った時に、ベンチのみんなでグラディってパフォーマンスやって、OBから叩かれてましたよね。そういう事です。
しかし、この話は応援する観客側の話です。観客が選手に「あと一球!」と応援する事と、観客が選手に「かっ飛ばせホームラン!」と応援する事に、何か本質的な違いがあるでしょうか?無いよね。
まぁ、そういう応援行為そのものが等しく野球観戦としてはダメなんだという意見もあります。まぁ、それはそれで一理あるとしても、今回の話とはズレるので置いておきましょう。
日本のプロ野球観戦においては、観客の応援行為が許されているという大前提があるので、それをひっくり返すのは意味のない行為ですよね。
身も蓋もない言い方をしてしまえば、日本のプロ野球観戦というのは「試合展開でシナリオが変わる体験型エンタメ」です。点が入ったらこういうアクションをするとか、7回になったらこういうアクションをするといった流れが決まっているのです。
だいたい冷静に考えてくださいよ。ジェット風船飛ばしたり、傘を左右に振ったり、タオルをぐるぐる振り回したり、その行為一つ一つに「選手へのリスペクト」云々を考えるの馬鹿らしくないですか?無いですよ、そんなもん。
しいて言えば、応援行為っていうのは相手チーム選手への威圧行為なわけです。観客みんなが同じ行動をする事で、これだけの人数がお前らの相手の味方なんだぞ!と、数の暴力でプレッシャーをかけてるわけです。そこに選手へのリスペクト論を持ち出すのが、どれだけズレた考え方かと。
じゃあ、なんで「あと一球」がこれだけ定期的に揉めてしまうのかと言いますと、体験型エンタメのシナリオの不文律から外れた行為だからです。
日本のプロ野球応援ってのは、原則的にはターン制であって、攻撃してる側の応援が声を出して、守備側の応援は手拍子等の声ではなく音で対抗するというのがあります。「あと一球」のコールは、本来は攻撃側の応援してるところに声出して割り込んでくるのがマナー違反だよねって事なのです。
全ての回で攻撃側と守備側がそれぞれ大声を張り上げてたら、お互い何言ってるか分からないし、演奏も不協和音になるだけで、体験型エンタメとして良くない体験しか残らないよね。って事ですよ。はい。
そんなわけで、「あと一球」コールで、ビシッと試合がクローズする楽しさも、まぁわからないでもないんですが、もうちょいどうにかならんかなぁ。とは思うわけです。
逆に「あと一球」コールから大逆転されてる様を見て、大笑いした事ある身としては、コール出す試合展開考えたら?と相手チームの立場で思ったりもしてます。
まぁ、とにかく選手へのリスペクト云々という意見は、ひどいヤジとかいっぱいあるので、そっちの方で語って欲しいところではあります。はい。
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