文章の上手な書き方についての雑感

SNSを眺めていると、小説を書くうえで、文章を上手く書きたいというような呟きを見た。

なるほどなるほど。僕も同じように思う。文章を上手く書きたい。

流石に見知らぬアカウントに対して「それはこうしたらいいですよ!」とリプライを送るほど自己評価は高くはないけど、何だかんだで長く文章を書き続けているわけだし、少数ながら僕の文章が好きだと言ってくれた人たちもいる。だったら、少しぐらいはこの話題に触れてもいいんじゃないかと思ってこの文章を書いてる。

あくまで、僕はこう考えるというだけの、個人的な意見だ。

まず前提条件をぶん投げるような話になってしまうわけだけど、そもそも小説を書こうとしない方がいいんじゃないだろうか。というのも、良い小説には上手い文章が必要かもしれないが、それだけでは良い小説にはならず、もっと沢山の要素が必要になってくるからだ。そして、その為の方法論も多すぎる。

僕がお薦めしたいのは、同じ人物、同じ情景を様々な文章で書いてみる事だ。

写真をイメージして欲しい。同じ場所で同じカメラでも、撮影された写真は人によって様々なバリエーションがあるはずだ。フォーカス、アングル、被写体への距離。同じ情景をどのように文章にするか。言うなれば文章的デッサンだ。そのパターンが増えれば増えるほど、文章は鍛えられるし引き出しも増えるだろう。

同じシーンで人物像だけ変えてみるのもいい。女性に声をかけられた男性が振り向くみたいに単純なシーンでも、その男性の視線が最初にどこに向かうかは、その人物像によって違ってくるはずだ。

昔、僕が最初に作ったサイト名は「Fragments」だった。

小説と銘打つほど、起承転結がしっかりした物語を書けているという自負のない僕は、断片という名の通りに自分が書きたいと思う瞬間だけを書いていた。その前後にきっと何かしらの物語はある。でも、それは今は関係ない。そんな風に書き綴った断片は、自身の血肉になっているように思う。

まぁ、それで文章が上手くなったという自負も持てていないわけだけど。

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